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ゆいトレ

もみ殻から作った肥料が土に還る。 土から作る自信の美味さ。

物語ファイルNo.4 茨城県美浦(みほ)村 布佐(ふさ)の米「ふくまる」


「土を次の世代に引き継ぐ」
本当に美味いものを作る地元のタッグ

昨年の収穫、今では珍しい「はざかけ」


「食味値81は流通させるための、ただの数字だよ。本当の美味さは食べてもらわねばわからない。」
茨城県水田農業支援センターの測定値で出た「特A」クラスの資料を見ながら、生産者清原さんは本当の美味さにこだわる。自分の仕事に自信がある人だ。


今年の作付け計画を語る生産者、清原さん
1月の田んぼには、まだ土しかない、この土が大事
「自然からの恵みで肥料を作る」
地元企業の栗山さんの土を見る目は真剣


知られざる極上米「布佐のふくまる」を生みだしているのは、青野さんと清原さんの2人の生産者と、地元の栗山工業株式会社の栗山さんとのタッグチームだ。
昨年秋に収穫した「ふくまる」が、このチームの本格的な最初の成果である。私はこの「布佐のふくまるデビュー」に運良く出会って、「知らない名前のとびきりのお米」があることを知った。お米の味を説明するのは難しい。1つの指標になるのはタンパク、水分、アミロース、脂肪酸度などで算出される食味値(しょくみち)だが、日本の標準が65~75点、70点を越えれば70~80%の人が美味しいと認め、「77点を越えれば特A」というJAもあるこの値が、堂々の81点だ。こんなお米がいったいどんなところで作られているのかを見たくて、常磐線に乗って布佐にやって来た。東京から1時間ぐらいなのに、 だんぜん空が広い。

タッグチームは、農協には出さない米を作る

布佐の栗山工業に着いて、会議室で、青野さん、清原さん、栗山さんのお話をきいた。
青野さんと清原さんは、農協経由で流通させる米の他に、こだわってさらに美味しい米を作り、主旨に賛同してくれる人に契約栽培で販売している。「職人」という言葉が思い浮かぶ。

農地が隣り同志の2人は、昨年の半ばに「布佐アグリ株式会社」を設立した。「なぜ会社に?」と伺ったら「会社にしておけば、自分達が引退しても誰かに土地を引き継ぎやすい」という答えが返ってきた。
もちろん、農耕機械の共有や共同作業といった意味もあるけれど、一番大切な問題は「土地」なのだ。農耕地は、作物を育てるのをやめてしまったら、あっという間に荒れてしまう。大切に育てた土地を次の世代に引き継いで行かなければならない。

生産者の青野さん、清原さん、栗山工業の栗山美香さん


栗山工業は地元の建設会社だ。建設会社として土地改良に関わるうちに農家とのつながりができ、地元の土地を守り耕作放棄地を再生することを考えてきた。6年前に会社を引き継いだ若き秀樹社長の奥様、である美香さんは、 アグリ事業部で天然由来の肥料開発を手掛け、それを使って生産した農産物の販路を開拓しようとしている。ご自身も野菜を作っている。

「アグリ事業部、楽しいですか?」「ええ、とても楽しいです。手をかけただけ結果の出る手ごたえがあります。生産者さん達はいろいろな問題を抱えていますけれど、 美味しいと言っていただくのが、一番うれしくてやりがいがあるんですよね。」


青野さん、清原さんは、農協から一般市場に流通させる米も、もちろんきちんと作る。日本の美味しいお米だ。けれども、「生産者」は、もっともっと美味しい米を作りたいのだ。化学肥料を減らして、 毎年育って行く土地を作りたいのだ。
土作りにこだわり、水にこだわり、肥料や農薬、除草剤の量や時期まで、特別な栽培管理をして、本当に美味しくて安全な米を作るには、とてつもない手間がかかる。 面積当たりの収量も多くない。

そして、それだけこだわりぬいても、よほどのブランド米でなければ、それに見合う価格の付く販路は無い。県が新しい限定銘柄を開発しても、めざましいPRはされない。 年月をかけて土地を育てても、米政策はコロコロと変わる。会話のはしばしに、悔しい思いが滲む。
だから、こだわりぬく米は、いくらかの契約栽培で売れる量だけを作り、残りは一定の手間で一定の収量が得られる米を作って農協のルートに乗せ、生活を守らなければならない。


自然からの恵みで作った肥料

栗山工業では、2種類の肥料を作っている。鶏ふんを高温焼成して作る「天然ミネラル肥料」と、もみ殻を急速発酵分解して作る「もみ殻力による土壌改良材(バイオもみがら)」だ。
本社から少し離れた屋外に、製造所がある。

ミーティングのあと、美香さんに肥料製造所に案内してもらった


いずれも、そのままなら廃棄物になってしまう天然の原料を、高度な技術で肥料に転換する。もみ殻の元になる米の栽培方法や、鶏ふんの元になる鶏の餌にもこだわる、究極のエコで安全な肥料だ。そして作物の生育を驚くほど助ける だけでなく、ミネラルたっぷりの肥料は土壌を改良する。化学肥料を入れた土地は、続けて使うことができない(休ませなければならない)のに対して、 これらの肥料を入れた土地は、連続耕作できてより良い土壌に育って行くのだ。「布佐のふくまる」はそんな土壌で育つ。

まったく良いことづくめのようだが、製造手法の確立、最適な使用量の調査など、やるべきことはたくさんある。特に「バイオもみがら」は温度管理が難しく、人が付きっきりで「育てる」。手間がかかる。
製造現場を見ると、「たいへんでも良いものを育てたい」という気持ちがヒシヒシと伝わってくる。この事業、大きく育ってほしいなあ・・。

鶏ふんを1200度の高温で焼成する装置!
サラサラで匂いの無い肥料ができる
ビニールハウスでもみがらの発酵中
ほんのり暖かくて良い匂い、白いのは育ってきた菌

米作りの1年は、今、始まる

最後に「布佐のふくまる」が育つ場所を見せてもらった。今年、ここに水が張られ、ふくまるが育つ様子を想像すると、ワクワクする。

「美味しいお米ができますね」「美味い米を作るよ、今までに1度だけ、この米には負けたと思った米があったけど」
それはあの幻の、特別な場所でしか作れない超有名ブランド米である・・ということは、「布佐のふくまる」は、それだけ自信があるということ。

今年はどういう割合で作ろうか
一番端の区画は、ちょうどその日の朝に土起こしを始めた
黒々と美味しそうな土!


今年の収穫の準備はもう始まろうとしている。まず、特別栽培の「ふくまる」をどれだけ作るかを決めなければならない。それは、どれだけの消費者がどれぐらいの値段で買いたいと思ってくれるか、にかかっている。今はまだ、消費者の顔が見えない。

つまり、このお米をたくさんの人に食べてもらうためには、ファンになってくれる人を増やすことが肝心なんだと思う。
昨年収穫した「布佐のふくまる」は、そもそも作付け面積が多くないこともあって、もうほとんど残っていない。(貴重な収穫量のうちの2キロぐらいは、すでに昨年、私のお腹に収まってしまった。)
今回、「ゆいトレ」ではそれを分けていただけることになったので、これをファン作りに使って行こう。
横浜駅そば「はまテラス」のマルシェでの「対面お渡し」の注文を受けつつ、できるだけ試食もしてもらえるようにしよう、そして、これからの1年、土を作り、苗を植え、草を取り、収穫する、そのときどきの様子も見てもらえる「中継」をやってみよう、 この気持ちの良い場所を見学に来てもらうツアーも考えよう、今年の秋の収穫分もできるだけそうやって食べていただいて、ファンを増やそう、そうすれば、来年はもっと作付け面積を増やせるのではないだろうか。

ここで作る「布佐のふくまる」は、今からが2年め。そして来年3年めは、土作りが完成する年だ。「布佐のふくまる」はきっとますます美味しくなるに違いない。

(取材記者:草水美子)

お土産に、と、美香さんがご自分の畑に残っていたネギを抜いてくださいました!
鶏と一緒に煮て、甘くて美味しいネギ鍋になりました。


                            


「布佐のふくまる」チームからの
トラストクーポンは間もなく公開です。

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